出口をもとめて

例の芋づる式です。

ネットや新聞で記事読んで…紹介読んで…言葉の端から…
興味を持ったものを調べた過程で出てきた本を、
京都市図書館のオンライン蔵書検索で検索して借りる。
京都市内のほかの図書館から届いたり、借りてるひとが返してくれて貸出可能になると
メールで「借りれますよ」と連絡がくるので、受け取りにいく。

そうして借りた今回の2冊は、なんとじぶんのブログが発端。

「ひとり我慢大会ちゅう」

shinoginko.hatenablog.com

という、便意とタタカう話を書いたところ、ある方がコメントで
尾辻克彦の「出口」という小説を薦めてくださいました。

ちょっと集中して完成させたかったり、さきに読みたいものがあったのですこし置いておいて、
ようやく先週予約して、昨日受け取ってきたわけです。

今回借りてきたのは
1.日本文学100年の名作 第8巻 池内 紀 (編集), 松田 哲夫 (編集), 川本 三郎 (編集)
2.出口 尾辻 克彦 (著)

 

 

出口

出口

 

 両方とも尾辻 克彦の「出口」が収録されていますが、
1はアンソロジーで、2は尾辻克彦の単行本です。
さいきん、出版社や装丁などによって(翻訳ものは、当然ながら翻訳者によって)
読み応え、読み味が違ってくることを知ったもので。
また、さいきんようやくアンソロジーの底力、すばらしさに開眼し
編者である池内紀は好きな作家、研究者であるので借りてみました。

んが!
ラインアップされているのはどれも魅力的な作家なのに、
文庫をひらいてみると、わたしがさいきん最も苦手とするページの体裁。
老人むけなのか?やたら大きいフォントで、天地左右の余白が異常にせまい。
眺めているだけで気分が悪くなってくる。

作者、作品は魅力的なラインナップなのに…!

がんばって読みかけるものの、挫折。
今朝、はやくに目覚めたのでもっかい、気持ち悪さを抑えつつ読んでみる。
最初の収録作品、深沢七郎の「極楽まくらおとし図」。
深沢七郎て読んだことなくて、ジイさんのエッセイかと
ひとりのことをバアさんとか嫁とか奥さんとか
息子とか甥とか、人間関係位置関係がわかりづらいったらありゃしない、
とぶちぶち思いながら読んでいると衝撃の結末。
すげ~!と思いました。

そこで慌ててPC机に行って調べてみると、深沢七郎って「楢山節考」のひとなのですね。
世に名高いのに、読んだことなかった。
というわけで、姿勢を正して京都市図書館で予約します。
そのままあれこれ調べていると、尾辻克彦って赤瀬川源平の別名なのですね。
「出口」はおススメしてくださった方のいうように、わが身にも照らし合わせてニヤリとするものでした。描写がうまくて、うなったね。すこしは爪の垢ほしいです。

きょうは帰宅して家事をやっつけたら、読書に没頭しよう。
しかし、「日本文学100年の名作 第8巻」もうすこし読みやすい体裁のものないかなあ…。

そして芋づる式は、ぐ~るぐる。