「キャパになれなかったカメラマン」

さいきん、やたらねむい。

昨日は終業後、夫と自転車で30分ほどのところにある下の娘の住まいに行きました。
在宅勤務の最中に、上の娘の部屋を整理したところ、クローゼットから扇風機がでてきて
それを、5月から一人暮らしをはじめた下の娘に進呈することになったからです。
ついでに、サンドイッチを買って娘宅ちかくの鴨川で食べようと夫が言、「いいね!」と娘が賛成。
やりとりは、娘が家を出るにあたり、3人のチャットグループをつくったTelegramです。

夫が「自転車で行こう」と言うんで、どうやってもっていくんかと問うと
「バスケット(後ろにつけている荷物かご)にいれる。入らなかったら、手に持っていく」
ロシア人すげー。

「実は、予約図書をとりに図書館に寄ってから行きたいのだけれど、あなたは扇風機もってるし、
若干遠回りの寄り道になるから、娘の家で会うことにしようか?」
と言うと
「そんなん大した遠回りじゃない」
と言って、一緒にいき、夫は図書館の外で待ってました。
ロシア人すげー。

無事娘に扇風機と夫を代表者として届いた特別給付金の娘分を渡し、
ちかくの美味しいパン屋さんでサンドイッチや総菜パンを買って鴨川へ。
鴨川を前に、暮れなずむ空を眺めながら親子ピクニック。
鴨川は、通り道とするひと、自転車で行くひと、犬の散歩をする人、ジョギングをする人で結構多くのひとが通っています。山中先生も、いまでも時々走っておられるのでしょうか?
対岸は、金持ちそうなホテルや、金持ちそうな家。
その上の山並みの、空との境がほんのり朱鷺色なのが、よい感じ。

娘にバイバイ言ってびゅんびゅん自転車で帰ってきました。
夫と一緒にでかけると、自分が普段通ってる道とは別の道を提案されて、おもしろいです。
道に限らず、いろんな、じぶんのなかで固まってしまっているところへ新しい道、やり方、知識を教えてもらえる、提案されるというのが、ひととつきあうことのだいご味のひとつだなあとぼんやり考えながら。

帰宅して、汗ばんだ身体をシャワーで洗ってさっぱりしてからさっそく、借りてきた本にとりかかります。
「キャパになれなかったカメラマン」の下巻です。 

 

ここでも何回か紹介している、「Yahoo知恵袋」の上等版と勝手に自分で位置付けている
Quora

jp.quora.com


の何かに対する回答で紹介されていて興味を持ち、図書館で上巻を借りました。 

 アメリカABCニュースの戦場カメラマンとして、ベトナム戦争をはじめ、あちこちの戦場の映像を撮ったひとの自伝です。これでノンフィクションの王道、大宅壮一賞を受賞されたそう。
自分が「アイドル」とする先輩たちにあこがれて飛び込んでいった世界でさまざまな経験をしていくさまは興味深いですし、プロとしての仕事の仕方は勉強にもなり、またいろんな人間関係、悩み、葛藤も読ませます。一緒に仕事をした記者にもいろんな個性や信念、考え、取り組み方があり、考えさせられます。力強い文章は、読みごたえがある。
そして、さいきんの日本では戦場ジャーナリストに対して「なぜわざわざ危険なところに行くのか」と批判の目で見られることが多いように思いますが、「なぜ必要か」ということが、現場にいて伝えることの必要性がわかってくると思います。

さらっと軽やかに、かっこよく仕事をするのがイケてる風潮な昨今、やはりわたしは泥臭くでも本気でやるひとがかっこいいなあ、と思いました。続きを読んでいくのがたのしみです。