結局読んだ「魔女の履歴書」

ぶうぶう言ってたけど、結局ざっと読了してしまった
細木数子 魔女の履歴書」。

https://shinoginko.hatenablog.com/entry/2022/06/29/%E3%81%96%E3%82%93%E3%81%AD%E3%82%93%E3%81%AA%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E3%81%8B%E3%82%93

予備知識なしで読み始めたから違和感あったけど、
読み始めてしばらくしてから、
「この下品さは週刊誌くさいぞ」
と気がついた。
週刊現代」に掲載された連載をまとめたものだったのね。

どの本にも読者層、ターゲットてのがありますからねえ。
それに向けた書き方、ってわけですね。

わたしはけっして細木数子の味方ではないし、
「アコギなことやってるなあ」
とは思うけれど、こんな書き方せんでもなあ、と読んでるあいだじゅう感じてた。

品のない、悪意に偏った書き方が好かんかったけど
それを無視すれば、丹念に取材・情報収集はしてあるので
単に情報を拾う本として割り切って読めばまあ興味深いものではあったし「ああ、あのうさん臭そうな墓石店はやっぱうさんくさかったんだな」(自宅からそう遠くないところにあるのでちょこちょこ通る)というのもわかってよかった。

わたしの思う「ノンフィクション」ではなかったけれど。

マウンティングピーポー

不思議で仕方がないんだが。

あたしが高校生んとき、関西のとある有名私立大学に進学することが決まったとき、父親の知り合いのおじさんが
「知り合いの息子さんはKOに行く」
と言ってきた。
はあ。

ある時期行っていた美容室のお兄さんが
「いまどき、ハーフとか珍しくないし」
とか言ってくる。
あたし、べつに夫が外国人とか娘がハーフとか自慢してないけど。

きのう一緒に飲んだひとが
自分の行きつけの店の店主はスペイン人で、5か国語をしゃべれる。
と自慢そうに言う。

これらの人々の心理がわからない。

あたしはまったく自慢とかしてないのに、「おまえなんかたいしたことないし」と言いたいのか
じぶんがすごいと思うひとの知り合いというだけで、自分自身の属性がレベルアップした気になるのか。

くだらねー!

そして2週間たったわけだが

新しい職場で働き始めて2週間が経った。

前職最後の半年間はなんだかんだでほぼ何もせずに家でゴロゴロしている生活だったのであたし社会復帰できるかしら、と思ったけれど、まあなんとかなっている。というか、家でゴロゴロしてるより時間がはやく過ぎるぞ。ゴロゴロしてるのはタイクツなのだ。

しかしやはり何もしないのに慣れていたし、
その前の時期も、周囲のひとが遅いのでそれに合わせてあえて遅く仕事していたから、ものすごく頭の回転と仕事のスピードがはやいところで働き始めて最初はおたおたしてしまったが、自分の環境設定して、あれこれを思い出して慣れてきたらまあ大丈夫になってきた。

そう、5年ほど前まで10年間いたところなので組織構成や何がどのように動いているか、これを進めるにはどこにどのように問い合わせればよいか…というのがわかっているのは大きいな。

知っていればできることなんだけれど、
その「知っている」というのが実は大きくて
この組織は大きくてそして独特の文化とルールがあるから
何も知らなかったら教えるほうも教わるほうも大変だ。
だからここで働いた経験があり、ある程度のことを知っているひとを雇用したという。

緑の木々が多い広い構内を用事にかこつけて歩き回るのもたのしい。

最初の10日ほどは、頭の回転がはやくて好き嫌いの激しい繊細な年下上司(この人が絶対君主)のもとでやってけるか自信なかったけれど、なんとかなるかな、と思えるようになってきた。よしよし。

ざんねんな図書かん

ひさしぶりに、図書館から本を借りた。
ネットのある人の話で興味を持った
菊と刀
という本だ。

 

もはやなんで興味もったかは忘れてしまった。

第二次世界大戦に、人類学者が日本人の行動原理などを理解するためにした研究らしいのだが、はいりばなは
「へえ、すごい。そうか、的に勝つためにこんなに研究を」
「そうか、やはり文化的基本が違ったからこんなにも理解できなかったのか」
などなど感心したものの、語り口調の古さのせいか内容がもたもたしているせいか、どうにもページが進まなくてこりゃまずいぞ、と思っていたところに、一年以上前に予約してようやく順番がまわってきた細木数子本が借りれますよのお知らせメールがはいってきた。

のこのこ出かけてみると、「菊と刀」が返却期限切れ状態で、それ返さないと貸出できませんだと。
ぐずぐずしてるうちに、滞納するくらいの時間たってたんだ。びっくり。

もう細木数子どうでもよくなってたけど、取り置き期限明日までいうんで、まあ1年待ったし、借りてみるかいと慌てて「菊と刀」返して借りてきた。

が、おもしろくない。

暴力団系本お得意の溝口敦本よ。

やくざの彼からもらった本のなかに、溝口敦の書いた司忍話もあったなあ。
やくざもんといえば溝口敦とか、やくざも嫌がる硬派だとかいろいろ言われているが、おもしろくない。

わたしは細木数子を好きでも嫌いでもないんだが、必要以上に「いやな女」としての位置づけ決めつけで書いているのが不快だし、「オオカミおばば」など名づけなどに品がない。

文学作品がおもしろくなくて、ノンフィクションしか読まない時期があったけど、あたしは調べたことを淡々と、しかし実は構成に著者の妙のあるような、そして奥ゆかしく著者の気持ちや共感、感じるところが差し込まれているのが好きだなあ。立ち位置を決めて、この細木数子本のようにすべてのことをあえて悪意に解釈して書いていくのはなんだか不愉快だ。もちろん、細木数子もほめられた人生ではないだろうし、いろいろやってるだろうけれど、そないに悪意もった書き方せんでいいでしょうに、下品になってるよ。と読んでいてぜんぜんたのしくない。魅力がない。適当に読んでみて、時期がきたら返すとしよう。


以上、残念だった図書にかんする話でした。

性的なおしっこ

じぶんではごくごくふつーなつもりなのに

仲良しのひとから
「性に正直なのがいい」
と言われる。

彼によると、みんな自己や他人からの
いろんな考えや圧で、なかなかに正直でないらしい。

生来おもしろがりなのと、
SMクラブでいろんな変態みているから
自分が嫌なことを無理強いされない限りは
「おもろ~」
と思って受け入れられるのも強みか。

SMクラブのプレイでは、おしっこを飲みたいひとも飲ませたいひともいた。

はじめて仰向けに寝て大きな口をあけて待ち構えているひとの上にまたがって
おしっこをしたときは、心理的な規制からなかなか、出せなかった。
それが、慣れたらお茶の子さいさい。
へいきのへーざになってしまった。

それでこないだその仲良しさんちでひとしきりいちゃついたあとに
飲み食いしてるときに「おしっこ」といってトイレに行ったら
仲良しさんもついてきて、おしっこしながらフェラすることになった。

「こんなことするのはじめてでしょ。僕もはじめて」

やっぱり、男の人は「はじめて」というのが大好きだ。

本棚は思い出だな

今週のお題「本棚の中身」

 

さてお題の話を書こうと思って自分の本棚をあらためて眺めた。

父親のように四方を天井まである本棚に囲まれている書斎などなく
読書家に比べて貧弱な蔵書が恥ずかしいのだけれど
こうして見返してみるとまあそこそこは本あるなあ。

そしてあちこちに本棚がある。

漫画と料理本はおいといて、文字の本だけに限ると

・寝室
・夫とわたしのPC部屋
・居間
・わたしの読書部屋使いしているかつての上の子の部屋

に本棚がある。

寝室や読書部屋にあるのは小さくて、仮置き場程度。

PC部屋と居間に置いてるのがメインの本棚で、ざっと分類すると

・ノンフィクション
・心理学系
・犯罪系
・死体系(法医学者の一般人向け本)
・身体系
・文化系(日本文化、歴史案内等)
・文学系
・翻訳モノ
・エッセイ

といった感じかな。

居間の本棚。大学時代の指導教授(カナダ人の詩人)の詩集も。

居間の本棚。死体系とか犯罪系とか。

居間の本棚。犯罪系とか内臓は大事系。

PC部屋本棚。自分の根幹が詰まっている。

PC部屋本棚。SFとか民話系だいすき。

PC部屋本棚。エロス系とか、、、教養ですな。

純粋に話として好きな作家の本として以外にも、
「あのひとに紹介された本だ」
「あのひとにもらったものだ」
などなど、その本や作家、本の来歴にまつわる物語もあったりして
なかなかにニギヤカだ。

 

そのなかでもとくべつな2冊。

「こつまなんきん」今東光

それから6年ほどつきあうことになる、やくざの彼とはじめてお手合わせしたあと
シャワーをあびて登り龍の踊る引き締まった身体にきりりと白いバスタオルを腰に巻いた彼が小さいタオルで髪を拭きながら
「きみの身体はいわゆる『こつまなんきん』やなあ」
と言ったのだった。

「こつまなんきん…?」
今東光の書いた小説にそういう題のがあってな。こつまなんきんていう南京みたいな、身のつまったボリュームがあって色気のある女のことをいうんだよ」

父の本棚から抜いてよく読んだ吉行淳之介の本、対談ものも多くあり、そのなかで今東光との対談もあったわけだけれど、「豪快な和尚なんだな」というイメージで、それまで今東光の書いたものは読んだことがなかったのを古書店に行くときはチェックしてようやく見つけたというわけ。一度だけ読んで、それからは背を眺めてはにやにやしている。あの彼とはいろいろあって、さいきんはもう連絡が途絶えちゃった。そろそろ、もっかい読もうかな。

 

「悦びの触角」白石かずこ
父の本棚からこっそり抜いていまだに持っている本。
子どもの頃住んでいた大きな一軒家からちいさなマンションに引っ越して、蔵書はほとんど処分したらしいから抜いといてよかった。

奔放な白石かずこさんのこの本はなかなかに衝撃的かつたのしくて、思えばわたしの性的に自由な感じは彼女に見習っているところも多いのかもしれない。
白石さんには20年ほど前、伴奏つきの彼女の詩の朗読会に参加して、詩集
「ロバの貴重な涙より」

を買い、サインももらったうえに、伴奏者がわたしの友達だったので打ち上げにも参加させてもらえてお話ができて、とてもとてもシアワセだった。


さいきんは大手の書店が幅を利かせて
おもしろい本を扱っている書店は、いまだ若干あるにはあるけれど
以前よりぐんと少なくなっておもしろくない。

そのなかで、大学の本屋さんはやっぱ普通とちがう品揃えがあったりしておもしろいときもあるなあ。
お金ないくせに、2000円も3000円もする本買ったりして。

でもそれが妙にうれしかったり。

「カムイユカラと昔話」はそんな一冊で、これはほんとに買ってよかったと思ってる。

 

くるときはくる

そうして、しばらく停滞期だったわけですが―
昨年は警視庁の事情聴取、上の娘の夜逃げ、社長の逮捕にその事業あれこれの後始末とてんやわんやで、当然ながら会社も危なくなり、ついに解散の煙がみえてきたころから転職活動を活発化させたけれども年齢もあるでしょう、苦戦して経済的心理的不安があるものだから人との連絡をあまりとらず内向的な生活、仕事も完全テレワークだったから外に出ずで、同じく仕事なく在宅の夫と一緒にいる日々を過ごしていると閉塞感を感じていた―

ようやっと就職が決まり
2週間後に勤務開始で若干新職にむけての緊張を感じながらも
ゆるゆる穏やかに安心して日々を過ごしているところですが

そうなると、これまでなんもなかったのが
自分が予定組んだものもあるけれど、あちらこちらから声がかかって
ひとと会う予定が立ってきて
就職までの日々、なにもしないと手持無沙汰で
自分の得意技、あれこれと想定して心配や緊張がふくらんでいきそうなので
気がまぎれて有難い。
もちろん、ひさびさの方々がわたしのことを気にかけて連絡をくれたり、「会いましょう」と提案してくれるのも単純に、うれしい。

自分がそういうグルーヴにはまりこんでるのか
停滞するときは停滞するけれど
くるときは、不思議なくらい、あれこれとはいってきて、開けてゆくね。