いつの間にか学術論文を発表していました

結婚の際、夫の姓をとることにして(ロシア人と結婚すると、旧姓か夫の姓か選べる。結婚相手の国の法律が適用される)、わたしの姓は「Ivanova(イワノヴァ)」(仮名)となっております。
で、Gmailはその姓を利用しています。

ほんだら、昨日ですね、ナントカいうアメリカのジャーナルからИванова(イヴァノヴァ)さんあて(ロシア語で苗字は書いてあった)にメールがきまして英語で
「E.M.Ivanovaさん、あなたが物理ナントカいう学術誌に発表した論文"Моделирование ветвящихся(以下略)"は大変素晴らしい論文です。類似のその他の論文をわたしたちの雑誌に投稿しませんか。そして、編集委員になってくださいませんか」
と書いてあるでわありませんか。

わたし、研究機関でアシスタントとして働いたことはあるけど、研究者じゃないけんねー。新手の詐欺メールだろうか。なかなか斬新だなあ。
と、下までメール読みましたが情報を教えろとか振り込めとか書いてはいない。

ただ、捕食出版かもしれんなあ。わたしが研究機関にいたときの情報がウェブのどっかに残っていて、がさーっと情報集めてリストにしたのかな。それとも、名前をメアドにしてるから、ロシアっぽい苗字だからロシア人狙って、無作為に下手な鉄砲で送ってるのかな。

ジャーナル名をググってみたら、実在のもの。
「捕食出版リスト」

predatoryjournals.com
にも載ってないけど、ジャーナルのウェブサイトみてみると
編集委員は全部インドとか中国系の名前ばっかだし
有象無象のジャーナルが、高額な掲載料狙って、また研究者のほうも
「この雑誌に載った」という功績にできるから(いろんな応募の際に記載できる)
話に乗ってくるんかもなあ、と

ja.wikipedia.org

ほっとくつもりだったのですが、夫に
「こんな面白いのがきたよ~」
と転送したら、たちまちE.M.Ivanovaさん発表の当該論文をネット上で発見して
「本物らしいよ」
その論文に記載されている連絡先メアドは、わたしのメアドの最初に「k.」をつけただけのもの。

「スルーするつもりだったけど、『間違ってますよ』ってお知らせしたほうがいいのかなあ」
と夫にきくと
「した方がいい」
とのことなので、いちおう、送ってきたヘーゼルに
「間違った相手に送信してますよ。...@gmail.comの代わりに、k....@gmail.comに送るべきです」
とメールしたけど、一日以上たったけど、返信ないしやっぱ、捕食出版だったんじゃないかなあ。

とはいえ、一瞬でも「え、わたしいつの間に学術論文発表したことになってんの?」とおもろかったのでよしとします。

 

※一日半後に、「知らせてくれてありがとう」という返信がきました。