想像力の貧困

 

同じ会社で働いているけれど、業務がまったく重ならないAさんがいて
ときおり飲みに行ったりして、互いの不満を愚痴りあったりする。

あるとき飲みに行った席で、なにかの話から、わたしの前の職場は、職場環境から鬱や適応障害になるひとが多かった…という話をしたところ
「そういう状態になるひとは、考え方、受け取り方が間違ってると思うんです」
と悪気はなくAさんは言った。わたしも、適応障害になったということを伝えてあったにもかかわらず。

まあ、自分が経験したことは想像つかないこと多いし
想像できないことは「ありえへん」と思うひとは多いしなあと
大人なわたしは多少残念に思ったくらいだったのですが

ここにきて、Aさんがどうやら適応障害っぽい症状を呈し始めました。
仕事で、考えられないようなミスをしているようです。
じぶんでも、頭がまわらない、考えることができない、おかしい、と自覚していて
心療内科にかかることを考えているようです。

「鬱にかかったことのある友達もいて、マリさんも適応障害になったことがあって。
それを乗り越えて生きてるなんて、すごい」

あれ、こないだ「そういう病気になるやつの考え方が間違ってるからそうなるのだ」
って言ってなかったっけ。
まあ、ひとってそんなもんだわね。

じぶんはせめて、経験したことのないことでも、すこしは想像できるようあろう、
すくなくとも、経験したことないくせにむやみに偉そうなことはいわんとこ、
やっぱ他山の石、他山の石と思うのでした。