なんだか今朝まで、「内田樹研究室」とかいうワードがTwitterでトレンドでした。
アンチなひとから妄信的なひとまで、内田樹さんに対していろいろ思うひとは多いようです。
わたしは、さまで深く読んではいないのですが、内田樹さんの思想や意見に「なるほど」と思うこともあれば、賛成できないこともあるのですが、感情的に反発したり思い入れたりもありません。そして、ひととしては、こないだからアホみたいに繰り返し感想述べているエマニュエル・トッドのように、「真にリラックスした知識人」と認識しています。
真にリラックスした知識人、そして若手の(とくに理系の)研究者は
相手の肩書や社会的地位にまどわされず、そのひとの知性や人間性を瞬時に見抜いて
適切に対応する印象があります。
わたしのような、どこの馬の骨とも知れん女にも、きちんと礼節をもって、
そして親しみ深く接してくれます。
内田樹さんに関していえば、何年も前、わたしが合気道の先生を探していたときに
Twitterで「京都で合気道の教室を探しているのですが、どこがいいでしょうか」
と訊いたところ、これまでほかの分野に関して尋ねてみた、名前の知れた方々なぞ、わたしのようなわけわからんものの問いかけなど無視でしたが、内田さんはすぐに親切に
「京都でしたら、〇〇さんが若いけれど、いい先生です」
と紹介してくださいました。
そしてわたしは実際、しばらくその先生のもとに通いました。
その先生のところに通っている間に、内田さんの「凱風館」で
古武術のワークショップがあることを知りました。
「参加していいですか?」
とまた、Twitterを通じて内田さんに尋ねたところ、
「凱風館は、すべてのひとに開かれています」
というお返事をいただきました。
実際に出向いたら、「内田さんにOKもらった」と言っても、
受付のお弟子さんが頑固に「誰の紹介ですか」と譲らず
さいわい、そこに出入りしているひとを知っていたので、そのひとの名前を伝えて無事入れたのですが
先生がリラックスしていても、お弟子さんが固いなあ…と思ったのは
そのときだけではなく、合気道に関するいくつかの場面で思いました。
まあ、一番すごい方はリラックスしているので、
その下の者たちが外敵から守らなければならない、というのは
以前の職場で社会的地位の高い方々に仕えていたときの経験もふくめ
理解はできるのですが…。
その古武術のワークショップの円座の飲み会でお話されるのをきいていても
やはり、リラックスした、人間的に優れた方だと感じました。
さてお開きのときに、実は、すこし前に、内田さんの奥さんに
ワークショップで小鼓習ったんですよ~!
という話を気軽に話しかけられるくらい、気さくな方でした。
人間として、こうありたい、と思う方のひとりです。