いやなひとになっていいですか

土曜日に不快な思いをしたので愚痴らせてください。

その日は、夜まで快調だった。
朝から予約していた献血に行き(いつのまにかウェブで予約できるようになってビックリ)
ときどきヘモグロビン量が基準に足りずに献血断られるけれども、
さいきん、以前より酒量も減り、野菜を多めに取るようにしているのでここ2,3回は断られることないし、献血後、以前はけっこうフラフラになっていたけれど
今回は終了後すぐしゃんしゃんと歩け、もちろん15分以上休憩はしましたけれど
その後の買い物で歩き回っても献血したこと忘れるくらい快調。

帰宅してあれこれ用事して、以前から作りたいと思っていた財布の布団を作成、満足して、夕方から夫と映画館へ映画を観に。
帰宅してから、物足りなかったからひとりで夜の木屋町へ飲みにでかけたけれど
満席だったり、目当てのスタッフがいなかったりで2,3軒たてつづけにフラれ、
ようやく知り合いの店に腰を落ち着けました。

ちいさなお店で、カウンター4席、テーブル席が2つ。
先客はカウンターに3人、わたしは空いている一番はじっこの席に座りました。
カウンターにむかって男女のカップル、女性、わたし、の順。

このカップルの男のほうと、わたしの隣の女性がわあわあしゃべっていて
うるさいな~、わたしの苦手なタイプだな~、と思いながら
ちょうど目の前にちいさな画面で写真展やっていたのでしずかにそれを眺めていました。
カップルは間もなく去ったので、ほっとしていると
入れ替わりのように、男性がひとり、はいってきました。
隣の女性と知り合いのようで、すぐ会話がはじまりましたが
やはり、うざい。

男「こないだ、Aさん(女性)と食事しましたよ」
店主「うちにも、おととい来てたよ」
女「え~、ほんと!Aさん素敵ですよねえ、知人の息子さんが歌舞伎に出てるんですって。
人脈もあって、すご~い」

男性は、さいきんオープンしたばかりの某有名施設に仕事でかかわっているようで
しばらくその施設の話に。
女性があそこはああですよね、あんな素敵なところありますよねとか話をして
男「あそこにはいっているお店はみんな高くて、中華が一番安いんだけど、それでもお昼で7000円くらい。ほかは2万とか(苦笑)」

女がやたら「自分は海外によく行ってたから」的な話をするからふたりで海外話が盛り上がる。
女「お仕事で?プライベートで?」
男「仕事でのほうが、多いですね。いまはそういう出張がある部署にはいないんですが。
ぼくは、海外行って日本食がなつかしくなったことはありませんね。
現地の食事をたのしめる性質なんで」
ほんで女は、自分はミシュランの星ついたお店でバイトしたことがあるだの
どーのこーの

などなど、ふたりそろってうざいわ~、と思っていたところ
女がわたしにも話をふってきて
「出身はどこですか」
というので答えると
「〇〇がいいですよね!」
というので
「もう、離れて28年くらいたつので、よくわかりません」
女「そこの、どこらへんですか?」
私「××のちかくです」
女「わたし、××のちかくにいる、変わったおじさんに気に入ってもらってよくしてもらって、ライブとかやってるんですよ!」
私「はあ…」

さきほどからの話で、女がライブ活動をしているらしいというのは察しがついたが、それに
「そうなんですか~!すごいですね!!」
なんて答えてやる元気も義理もない。
だいたい、なんでこんな質問ばっかしてくるんだ。
答えるの嫌だオーラ全開にしてるのに。

それでも一応親切に返事していると、女が
「ちゃんと、実家に帰ってますか?」
「…いいえ」

女「いま、なにしてるんですか」
私「え…」
なんでわたしが初対面で嫌いなタイプやわ、と思うあんたにそれ教えてあげなあかんねん。
説明するのもめんどいし、それで
「すごいですね~」
と言われるのもしらじらしいし。
昔、別の酒場で隣になったおっさんに、同じ機関に所属してることがわかったから
「どの部署ですか~?」
と気軽に訊いたら
「なんであんたにそれ教えなあかんねん」
と言われたけど、いま、その気持ちがよくわかる。

さすがに、それは答えたくないようだと察したらしい。

しかしめげずに話題をかえて
女「実家の地方って遠いですよね!なんで京都にでてきたんですか?」
私「大学で、そのまま…」
女「京都にきたのって、理由あったんですか?それともなんとなく?」
私「昔のことなので、覚えてないです」
なんでいちいち、苦労して記憶ひっぱりだしてやらなあかんねん。

女「ちなみに、大学ってどこですか?わたしと店主は△なんですが」
これも、なんで答えてやらなあかんねん、と思ったけど
店主もわたしの出身校知ってるので仕方なく
「…おなじ、△です」

女「そうなんですね~!学部は何でしたか?学食はなにが好きでしたか?」
などなど、うるさい。
私「卒業したのは、もうずいぶん前なので好きな学食とか覚えてません。冷麺くらい」
女「そうなんですね~、大先輩だったんだ!」

うるさいわ!
同じ大学だっただけで先輩よばわりすな!
しかも、おまえの10歳くらい年上なだけなのに大先輩とかいうな!
大先輩は20歳以上年上に使え!!

だいたい、わたしは海外に渡航した回数や期間はおおかったり長かったりしないものの
夫はロシア人なので、常に家は外国の環境なんじゃ!
日本でも多くの外国人の相手を公私ともにしているし、
歌舞伎に出演してる知り合いだっておるし
前職はとある分野で世界トップクラスのレベルのことをやってるトコロでバイリンガルで事務やってて、すごい方々のお手伝いをしてきたんじゃ。
いまの仕事は詳細は言えないけど、時代最先端みたいなことを能力いかしてやっとるんじゃ。

女「大学、たのしかったですか?」
私「いいえ」
女「わたしは、めっちゃたのしかった!また戻りたいくらい!」

わたしは一切戻りたくないわ。
ずっと引きこもりのような生活して単位落としまくり、
後半は20歳以上年上の在日元ヤクザの子をはらんで休学したわ。
自分がまっとうな明るい道歩んできたからといって
それを前提とした話をすすめるな!
実家とだっていろいろ事情があるひともいるんだ!
「ちゃんと」帰ってますか、とか訊くな!

と、外見はしずかですが、頭はカッカと燃えていました。

そこへ、またひとり女性がはいってきて
これまた知り合いらしく、女の関心がそちらに移ったので
これさいわいと、しばらくしてからたちあがり、店主に
「ごちそうさま、ありがとう」
というと店主
「マリさん、帰るの?」
勘定をしてもらっていると
「お名前、マリさんていうんですか。また飲みたいですね~!」
というから、はっきり
「いややわ~」
と言って店を出てきました。

そのあと近くのいつもの店にいき
バイトくんがバイトあがりでカウンターにいたので
「こんなうざい女がおってさ~、飲み屋にいるひと全員仲良くなりましょう!みたいなノリやめてほしいわ!!」
とさんざんぎゃーぎゃー言って話きいてもらい
そこでたまっていたストレスを発散してわあわあしゃべり
わたしがそばできいてたら
わたしこそ、自慢自慢のいやな奴じゃん、と酔いがさめておおいに反省・落ち込んだのでした。