中小企業について考える

そんなわけで、日用品などの安くてまかなえるものは
近所や大手スーパーで購入しつつ、
生鮮食品は若干高めでもよいものを手に入れたいし
飲食店は、チェーン店やファミレスはもってのほか、
個人がきちんと仕入れて作るところが好きなわけです。

そんなところへ、先日、デービッド・アトキンソン
「日本は生産性が低い」最大の原因は中小企業だ

toyokeizai.net


という記事を読んで、考え込んだんですよ。

自分も中小企業は大企業にない機動力と個性があるぞ、と中小企業を評価している側だったので
「生産性が低いのは、残業とか建設的でない仕事の仕組みとかの、日本的仕事の仕方のせいでは?」
と少なからず衝撃を受けたからです。
自分の親も零細企業の経営者だし、自分自身、げんざい規模としては零細といえるところに勤務してるし、ちいさな飲食店とか大好きなのに、それらを否定された気がしたからです。

いやいや、しかしデービッド・アトキンソンはたぶんそういう視点でものを言っていない。
いくつかの彼に関する記事や発言を読んだり、実際に京都の文化なんちゃらいうのに関連した
京都芸術センターであったトークで話をきいたりしたこともありますが
めちゃめちゃ頭が良くて客観的にものを考えて分析して、日本文化に造詣が深くて
そして歯に衣を着せないもの言いをするひとだと感じています。
芸術センターでのトークも、3人のパネルディスカッション的なはずだったのですが
日本的になあなあで、事なかれ主義な話をする二人を差し置いて
いろんなことをずけずけ言っており、
「頭が良くて冷静、客観的だけど、個人として仲良くなれるひとは少ないだろうなあ」
と思いましたが、自分の身を守る、和をもって貴しとなす発言ではなく
誰にもこびない率直な忌憚ない意見を述べる彼の言うことすることには一目置いています。

だから、こないだからちょくちょく、それについて考え込み
それにはまず、もうちょっと経済について理解しなければならないかな?
と思いつつ日を過ごしていたのですが、今日みつけた下の2記事で、
言わんとしていることがすこしわかった気がしました。

日本人は「コロナ倒産の増加」を恐れすぎている 「企業数の減少=失業の増加」という思い込み

www.msn.com

英国人アナリストの辛口提言──「なぜ日本人は『日本が最高』だと勘違いしてしまうのか」

courrier.jp

個人としての物語に視点を置くのではなく、
全体的に、俯瞰的にみたらそういう結論になるのでしょうね。
たしかに、中小企業は玉石混合で
優れたところ、そこでしかできないことをやっているところもあれば
家族経営、身内感満載で能率よくないところも多いですもんね。
そういやわたしも、勤めていた零細企業の仕組みやありかたにうんざりして
派遣でもよいからと大手に勤めるようになった結果、
やはり大手は仕組みがきちんとしているな、と快適だったのを思い出しました。
大手は大手で、いろいろありますけれど…。

「なぜ日本人は『日本が最高』だと勘違いしてしまうのか」
のほうは、どの国でもいいところ悪いところ、優れているところや醜いところもあるのに
やたら日本を自画自賛するひとびとにふだんから違和感を感じていたのでなるほど、とスッキリしました。

そうやってきょうも、あれこれと考えてゆくのでした。
経済の勉強もちょっとしようっと。