ゴルゴのおかげで今日のわたしがあります

柴田錬三郎全集や歴史小説、仏教関係やこむずかしい本のびっしり詰まった父の書斎の書棚の一角を占めていたのがゴルゴ全巻で、父のいない昼間、西日のあたる書斎の陰でちんまり座ってゴルゴに読みふけるようになったのは小学校4,5年の頃でしたでしょうか。

いらい、ゴルゴは「ゴッドファーザー」と並んで人生の書、熱いこころで冷静に(いまでも全然冷静になれとらんけど)情報収集、分析、ひとのうわさをむやみに信じず知識経験増やすことにこれつとめ、なにがよいか正しいか、おのれが判断することを教わり、いまのじぶんがあるわけですが

ゴルゴのなかでも、当時「鉄のカーテン」の向こう側にあったソ連にはわくわくしましたなあ。「冷血人間」「国家の前には個人の幸せなどなし」うんぬん、いまの若人には想像もつかない西側のプロパガンダが張られとったっす。
そのソ連人たちの悲喜こもごも、冷血のなかにも流れる温かい血…などでわたしのなかのロマンスが盛り上がり、ロシア人と結婚することになったのでした。

たまたま知り合って互いに一目ぼれした相手のロシア人がかっこよくて頭もよくて超優しいひとで(あら、自慢ごめんあっさっせ!)なんだかなんだか山あり谷ありつつも幸せに仲良く暮らしているわけですが

むかあしどっかで「佐川フェチの女性が、佐川勤務の男性とめでたく結婚して夫のユニフォームにアイロンをあてるのがしあわせ」と読んだことあるけど、わたしもロシア人と一緒になってまいにち幸せを感じてるのって似たようなもんかなあと思ったり。

というわけで、さいとう・たかを先生、ほんとうにありがとうございました。