仕事のしかた

同僚氏が物品を某所に送ることになった。
隣の席から運送会社に電話をかける。やりとりが当然きこえてくる。
送付先の住所を伝えているが、町名の読みが間違っている。

電話を切る際に「失礼しますー」と言って最後をのばしている。
そういうしゃべり方が、ビジネスっぽくなくて嫌いなんだけど、まあそれはおいといて
電話を切ったあとに、今後の参考のためにもと思い
「実は、あの住所の読みはほんとは〇〇なんですよ」
と言うと
「そうなんですか!でも、〇〇さんもそう呼んでるし、〇〇さんも…
京都の町や道の読み方ってややこしいし、
みんなそう呼んでるんだし、なんも言われることはないでしょう」
「…なんも言われないかもしれないけれど、正しくはない」
とつい頑固に言ってしまいましたが、だって、口頭で住所言って見つからない場合もあるかもしれないじゃないか。今回だって、先さんが、こちらに言われた場所を見つけるのを手間取っていたのは間違えた読みを伝えたからかもしれない、むこうは客商売なので言わなかっただけで。と内心イラっとしたのですが、ははあなるほど、彼の仕事の仕方を含むありかたはこうなんだな、と合点がいきました。

・修正点や間違いを指摘すると「失礼しました、修正します」ではなく、「こうだと思っていた」といった言い訳をする。
・「では修正します」などという声掛けもせずに黙って修正作業をし(その間、こちらは「なにしてるんだ?修正してるのか?無視を決め込んでるのか?」とわからず)終わってから「…修正しときました」と言う。
・指摘された修正箇所をしれっと訂正してなにもなかったフリをし、「どこが間違ってああなったんですか?」ときいてもスルー。
・細かいことは指摘しあわずにそ知らぬふりしようよ、という態度が透けて見える。

わたしとしては

・間違いを指摘されたり、修正を依頼されても個人的な攻撃ととらずに淡々と対応
・こちらに非があれば素直に謝罪、ひとこと「失礼しました」でも相手の気が済む
・「では、こうしますね」「これをしますので、少々お待ちください」などと声掛けしてから作業にはいる
・仕事においては、間違いはできるだけなくす。今後のことも考え、間違いはきちんと指摘する。それがむしろ親切

というのが仕事の基本姿勢だと思うのだけれど、みんながそう考えるわけではないらしい。
そういえばこないだ行った医院でも、渡された診察券の名前について尋ねる(「真理子」なのに「真理」になってるのは、外国姓でカタカナの苗字が長いから入りきれなかったのか?)と「失礼しました。修正します」という言葉もなく待たされた。結局、コンピュータ入力では文字が入りきれんくて、手書きで書いた名前の診察券に交換されたけど、ひとこと「そうみたいです。修正するのでお待ちください」と言ってくれたらいいのに。怒っているわけではなく、ネット注文でも文字が入りきれなくて省略されるのちょくちょくあるから、入りきれなくてそうなったのなら仕方ないな、と思ってきいただけで。スーパーのレジでもそうだけど、普段慣れてる対応だとすましてソツなく対応できるのに、イレギュラーなことが発生するととたんに素が出てタメ口になったり、「こうしますね」という声掛けなしに放置されたり(どのような対応しようとしてるのか?が不明で不安な場合も)とあるもんなあ…。こういう対応はすごく素人くさくて嫌い。せめて仕事ではきちんと進めたいけれど、高いレベルの対応が求められていた前職と、いまの職場は違うのだから、同僚さんにあんまり厳しくする必要はない、前職レベルの対応ができることを求めてはいけない、と自分に言い聞かせているものの、やっぱりしんどいですなあ…。

などと思っていたら、午後からちょっとある現場へ手伝いにいくことになった。
ところがその現場の采配をまかされているひとが、現場への入り方からはじまりすべてにおいて、説明するということを知らなくて茫然、同僚氏のほうが数倍マシであることを思い知ったのでした。

いやあ世の中、いろんな職場や仕事の仕方がありますね…。