京都人的わたしなりしか

そういうわけで、いまの職場で働きはじめて一か月がたった。

直属の上司をリーダーとする3人のグループの、わたしは事務担当といった立場でこの一か月、ぽちぽちメンバーと雑談してきた。

上司は東京方面のひとで、数か月前に京都に赴任してきたばかり。
わたしが京都出身でないときいて
「京都弁教えてもらおうと思ってたのに」
とガッカリしていたが

数週間たったとき
「マリさんって京都の言葉はしゃべらないけど、京都人ぽいですよね」
てな感じのこと言われて
「ぬををを?それはどういう意味で?
本音と建て前が違うってトコかな?」
と思いつつも、元来口下手なのと下手に会話を深めたくなかったので
「ええええ そうですかぁ~?」
と言うにとどめておいた。

先週は、東京からのお客さんをまじえて雑談しているときに
東京と京都の違いについてあーだこーだ話していると
お客さんが
「どこかよその土地に行ってみたくなりますよねー」
的なことを言うと上司が
「京都はコンパクトな中にクオリティ高いものがいろいろ揃っていてそれだけで満足できるから、京都のひとはあえて外に出て行きたいとか思わないみたい。マリさん見ててもそう思う」
などと言う。

や~ かなんな~
そりゃ、仕事で「ひとの対応ぶりをみて見極める」とか言ってたけど
雑談系でも観察して分析するんだろなー性格柄。
やめてほしいわー 桑原桑原。

しかし、上司からみると「京都人ぽい」とはあたしのどゆとこ?
と得意の思考に沈んでみる。

京都にきてもう30年以上になる。

来た当初は、「裏表のある」京都人ていやらしいなあと思ったものだけれど
いつのまにか、じわりじわりと
「まずは、様子見」
相手をみて、ふんわり(そういえば、コンテンポラリーダンスのワークショップの講師をしたダンサーが「京都のひとは羽衣オーラをまとっていますね」言うてた)地の自分は隠して相手にあわせてあたりさわりのない対応をする自分になっている。それが「人間関係を円滑にするミソ」だから。
もちろん、素のときは違うし、正直に本音をぶつけあうのがフツーでいっそそれが心地よい海外のひととはそうするけど。

いつのまにか、京都の水に染まっていたらしい。

大好き枝豆、清水寺門前のお気に入り陶器店で買った器に