衣替えでおフランス

そろそろ初夏に足をつっこみかけてきた感じなので
雨降り日々に突入するまえに、と衣替えをしました。

薄手の、華やかな色合いの夏らしい服たちがでてきて
「ああそうそう、こんな服もってたんだった」
とこれも衣替えのだいご味。

なにか見つけたら思いをいたすのが好きで、
きょうも衣替えで思いをいたす。

「これも、これも、フランス出張のときに買ったなあ…」

3年ほどまえまで勤めていた職場の出張で
4,5年前にフランスに行った際の自由時間にちょちょっと買った
プチプラの服がけっこう、よい。

なにがよいって、日本ならばユニクロとかそこらへんの値段で
品質も悪くなく、デザインがシンプルだけどおしゃれで
色使いもわたし好みにはっきり華やかなのが多いのです。

日本に帰ってきて同じようなのを手に入れたマゼンダのパンツ、
生地、微妙な色合い、シェイプや丈、スリットの入り具合など
わずかずつな違いでずいぶんおしゃれ感が違う。
どこで作られたかとタグをみてみると、マダガスカル産。
日本でいう、ベトナム産などの感覚なんだろうけれど
こういうとこにも「わ!日本にはない」と喜んでしまうミーハー。

前襟ぐりのところに、シルバーのビーズが縫い付けてある黒のワンピース。
すとんとしているようで、ちゃんとメリハリがつけてあるので太ってみえない。
カジュアルでも、ちょこっとかしこまった席でも大丈夫なもの。
たしか3000円くらいだったけど、日本でみかける似たようなブランドもののワンピース
15,000~50,000くらいで、見かけるたびホクホク。

ほか、結構いいお買い物できたな~と思い出します。
そういえば、早朝散歩にでかけて公園のようなとこで屋台で売ってたチーズもおいしかった。

フランスについては、あれこれ言えるほど知らないし、
行ったこともないのですが、食に関するこだわりが素晴らしいと思ってます。

しかし、今日のお昼パスタを用意していて思い出しました
「アンスティテュ・フランセのパスタはひどかったな…」

以前、アンスティテュ・フランセ(旧名「日仏学館」)のちかくで働いていたもので
アンスティテュ・フランセの1Fがカジュアルなレストランに
ちょくちょく、お友達とお昼を食べにいっていました。

ず~っと前は「ル・フジタ」というお店がはいっていたのですが
すいぶん前に出て行って、それから別の経営となったのですが
シェフが何回か変わっており、あるシェフのときには
付け合わせのショートパスタがぶにょぶにょのびよんびよんで
「こ、これはパスタに対しての敬意がないな…イタリア人が食べたら怒り出すのでは」
と、いくら付け合わせでもひどいんじゃないか、というレベルでしたが
以来、フランス人はパスタはどうでもいいんじゃないか、という疑いをもっています。

ある時期のシェフはとてもよくて
そのシェフのときに、フランスの機関との学会をしてお昼はそこでブッフェをお願いしたところ
まったく恥ずかしくないものを出してくれました。
残念ながら、経営陣との意見衝突でまもなくそのシェフはやめたそうで
その後はしばらく、サンドイッチとサラダしか出してませんでしたが

学会のブッフェの際、こちらの予算ではお酒は組めないのです。
昼食でもワインをたしなむフランスの方々にとっては野蛮だと思われたかもしれませんが
いたしかたない。

ただ、自分で買うぶんはOK,となったので
もちろんみなさん、列をなしましたよ。

で、午後のセッションはじまっても、何人かの研究者はワイン片手に議論してるんだなー。
「セッションはじまってるんだから、呼んでこい!」
と言われて行くんですが
「ほっといてくれ!」
とシッシとされて、彼らは午後の議論にいそしむのでした。

こうるさい、規則に縛られた側からみるとけしからんのでしょうが
やはり、こういう文化って大事だし、素敵よねと内心では思ったものでした。